アトピーかゆみ
お風呂に入ったり布団に入って体があたたまると、途端にかゆくなります。これは、皮膚があたためられてかゆみ神経がかゆみを感じやすくなるためです。また、仕事や遊びに熱中している時はあまりかゆくないのに、ほっとしている時にかゆみを感じやすいということがよくあります。夜、眠る前が一番かゆいと訴える患者さんが多いのは、布団に入って体があたたまるのに加え、まどろみ始めて緊張がゆるむため、かゆみが倍増していると考えられます。
また、遊びや好きなことに熱中しているときはかゆくないのに、勉強したり人前での発表などイヤなこと、いらいらすることがあると、とてもかゆみが強くなります。受験が近づくとアトピー性皮膚炎が悪化し、合格すると急に軽くなるというのは、よくある話です。ストレスはかゆみを悪化させる大きな原因と考えられています。
アトピーの症状の中で、問題はかゆいことです。実は、かゆさは、アトピーの本質ではありません。アレルギーの一種であるアトピーの症状の一つです。しかし、患者自身が自覚できる症状は、かゆさなのです。かゆいから、まず、それだけの治療にはしりがちです。やっかいなのは、患者自身が自覚できる症状はかゆみに集約されることです。
だからついつい、かゆみを押さえる治療を一番に考えがちになってしまうのです。繰り返しますが、かゆみはアトピー性皮膚炎の原因ではなく結果に過ぎません。本当の原因というのを解消しない限り炎症が出たり引いたりを繰り返しながら徐々に悪化することがあるのです。
実際、現在行われているアトピー性皮膚炎治療の主な対象も、かゆみに集約されがちです。
もちろん痒いのですから、それは何とかしなければなりません。しかし、痒みを止めただけでは、アトピーの治療は完了したとは言えないのです。
アトピーにおいて、痒みとはどういう意味合いを持っているのか、それを考えなければならないのです。
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