アトピースキンケア
アトピー性皮膚炎の治療は近年、免疫抑制剤療法、光線療法なども試みられるようになってきていますが、本症の疾患の本体からいえば、やはり外用療法が基本的治療と考えます。ところで、アトピー性皮膚炎とはどのような疾患でしょうか。保湿剤を使う必要がなぜあるのでしょうか。
アトピー性皮膚炎は、すでに様々な方面からのアプローチによって、その病態が少しずつ浮き彫りにされてきています。
アトピー性皮膚炎には、大きく分けて3つの側面があります。
@アトピー素因という遺伝的素因
Aそれに起因する表皮、特に角層の異常、それによって生じる皮膚の乾燥・バリア機能異常、非特異的刺激反応・特異的アレルギー反応が関与して生じる炎症
B気候・発汗・精神的ストレスなど
こうした様々な増悪因子が加わって生じる病態です。皮膚の症状は、乾燥し、鳥肌様のアトピー皮膚、特徴的な湿疹病変とその分布、これらが慢性に経過します。
アトピー性皮膚炎の治療は、まず湿疹病変の炎症をステロイドやタクロリムスの外用薬を用いて沈静化を図ります。その後は、ステロイドまたはタクロリムスを含まない外用薬、すなわち保湿剤などでコントロールします。乾燥やバリア機能低下の状態を補い、炎症を再燃しないように予防しなくてはなりません。
ここで、アトピー性皮膚炎の皮膚の状態を少し述べてみます。アトピー性皮膚炎の皮膚は、病変がないところでも乾燥し、いわゆるアトピー皮膚の状態になっています。この状態では角層水分含量が低下し、経表皮水分喪失が増加します。通常、私たちの皮膚の角質細胞間脂質のセラミド、特にセラミド1が減少しているからといわれています。角層のスフィンゴミエリンからセラミドを産生するスフィンゴミエリナーゼと競合して、セラミドの代わりにスフィンゴシルホスホリルコリンを産生するスフィンゴミエリンデアシラーゼ活性が異常に高くなっているため、セラミドが減少するといわれています。バリア機能の低下によって、皮膚は外界からの刺激や感染原の侵入に対して無防備になります。
そのほかにも角層の活動周期は短縮し、角層細胞の表面積は低下、皮脂の分泌量や発汗量は低下し、ますます乾燥化への道を疾走します。それでは、こうした状況をどのように補正していけばよいでしょうか。ここで必要なのが保湿剤であり、スキンケアなのです。この場合のスキンケアとは、異常な皮膚機能の補正と定義されています。バランスのとれた保湿剤が効果的です
アトピーにいいスキンケアは?
軟膏の基材となる白色ワセリンでさえも、皮膚の汗腺を閉じてしまい、解毒反応の邪魔をします。どうしても肌の乾燥が気になる方は、解毒反応をあまり邪魔しないベビーローションを使用してみてください。
しかし、これでも合わない人がいます。そういう人は外用は使用しない方がいいです。
また、アトピーに効くと言われる高額な商品も出回っていますが、これはやめておいた方が無難です。これらは、余分な化学薬品が含まれている事が多く、アトピーの症状を抑える成分が自然治癒作用の邪魔をする事になるからです。
また、外用はあくまで補助ですから、アトピーに劇的に効くのはステロイド以外に無いと思ってください。スキンケアですが、直射日光はできるだけ避けてください。
特に夏場は海水浴に行かれる方も多く、海の水は良いのですが、日焼けによる悪化が目立ちます。石鹸は余分な物が入っていない単純なベビー石鹸が良いでしょう。高額な石鹸やアトピー専用石鹸等はいろいろな余分な成分が含まれておりあまりおすすめ出来ません。
いずれにしても誰にでも合い一番良い物は存在しないと思った方が良いです。
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